日本語教師の日記

忘れてしまいたいけど、忘れたら成長できないので恥を忍んで書く日記

【大反省】私にとって忘れられない失敗の話

文型「〜にとって」の授業での出来事です。

 

私にとって大切なものは 家族です、両親です、お金です。

外国人にとって大切なのはパスポートです、在留カードです、なんていうのも

言えるようになってから次の例文として

 

「私にとって忘れられないものは_________」

という文を提示しました。

 

大切と、忘れられないものがなんだか似ているなあなんて

うっすら失敗を感じながらも考えてもらいます。

そして出たのが。

 

「私にとって忘れられないものは財布です」

 

あ、それは忘れてはいけないものだね。

忘れられないは自分の中で印象に残っていて、忘れることができないもの

人、出会いでもいいんだよ。

みんな、人、出会いメモしてます。

よし、改めて聞こう。

 

「私にとって忘れられないものはパスポートです」

 

全然、説明通ってない・・・

よし、こうなったら、一番頼りになる学生にパスを出すしかない!

パスを受ける学生も、その役割を理解しているから

堂々と言います。

 

「私にとって忘れられないのは教科書です」

 

ど、ど、どないしよ・・・

 

学生みんなが自分たちは合ってると思っているのに先生だけが違うと言っている。

これ、本当、最悪の例文です。

 

忘れられない=思い出深いもの、印象に残っているもの、物語のあるもの

負けられない試合=負けてはいけない試合、負けたら終わり、絶対勝つ!

食べられないもの=食べることが不可能、アレルギーなど。

 

どうして、忘れられないだけ突然、なんだか抒情的なんですか?

そんな疑問が自分の中に出てきてしまいアワアワ

今思えば、もう一度「忘れられない」の言葉を分解して

忘れることができない、印象に残っているものは?と

落ち着いて聞いてみればよかったんです。

なのに、アワアワしちゃった私は、

「私にとって忘れられないのは初めて飛行機に乗った時のことです」

なんて例文を言って、ちょっと解説して撤退してしまいました。

 

例文がわかりにくくてごめんなさい、こっちの例文なら分かりやすいと思いますと

次の例文に切り替えました。

 

その後はみんなに、スマホの中の写真を見せて

「これは私にとって・・・・・」の例文を作ってもらい楽しく盛り上がりました。

今思えばこの時に「忘れられない」に該当するものがあれば

忘れられないで表現してもよかったんですよね。

 

とにかく授業中にアワアワしない。

一旦落ち着け。

そうすれば、きっとどうにかなる。