日本語教師の日記

忘れてしまいたいけど、忘れたら成長できないので恥を忍んで書く日記

【文型】〜っぽい-2

〜っぽいを教えたあの日、玉砕して

ひどく落ち込んだものです。

 

tatatatakokoko.hatenablog.com

 

そして、今日、ちょっと感動することがありました。

 

卒業に向けて総復習みたいな授業をやっています。

その授業とはまったく関係ないんですが

休憩明けに、突然自分が使っていたカップが気になりました。

カップと言っても中国語で杯子(ベイズ)、小さなお茶碗みたいな感じです。

 

これを休み明けにみんなに見せて

これ、どこで買ったと思う?日本?中国?ベトナム?モンゴル?

クラスメイトの国を全部言ってみました。

わたしが行ったことがあるのを知っているので

みんな画面越しに一生懸命見てくれました。

そして誰かが言いました。確かモンゴルの学生でした。

「中国っぽいです」

そして、他の学生も

「中国っぽいです」

 

わたし『え?ベトナムっぽくありませんか?』

『形はモンゴルっぽいし』

 

心に巻き起こる感動を押さえて 会話を続けました。

そしてみんなもよかったら日本の食器を買ってみたらどう?

思い出になるよ。とオススメしました。

 

そしてこの件を先輩に報告。

「その時に使えなくても頭の引き出しにそっとしまわれていて

 いいタイミングで出てきたんでしょうね」と言ってくださいました。

 

こんな風に言ってくださる先輩にも激しく感動して

このカップも、「〜っぽい」も思い出深いものになりました。

 

よく詰め込み教育なんて言いますが

いいじゃないですか、箪笥の中を豊かにしておかないことには

何も引っ張り出せませんからね。

 

普段の雑談にいかに、文法を組み込んでいくか。

日本語教師の力量が試されると思った出来事でした。