【ちょっとだけ成長】とてつもなく静かなクラスを担当した時
この春から、とんでもなく反応の薄い地獄のようなクラスを担当しています。
誰しも経験があると思います。
あんなにあんなに準備したのになんで、こんな薄い反応なの??
授業の途中で心が折れそうになることもあります。
いや、折れました、ポキっと折れて他の先生に泣きついたりもしました。
ですが、そんなクラスに変化が現れました。
今日は、静かすぎるクラスをいかに盛り上げていくかを
考えたいと思います。
まず、話さない=勉強したくない ではない
日本語が話したいなら日本語を口から音にして出さないと
話せるようにならないよ!なんで話さないの??
ごもっともなご意見です。私もずっとそう思っていました。
ある日、やけっぱちでKahoot!を使って活用クイズをやってみたんです。
そしたら、1番話さない子、2番目に話さない子がワンツーフィニッシュ
しかも全問正解と、1問だけ間違えるという結果。
結構数が多かったから集中して取り組まないとできない問題です。
私はこの結果を見て、深く反省しました。
そして、その場でこの2人を盛大に褒めました。
「天才!」なんて言葉も出てクラスの雰囲気がちょっと変わりました。
口から日本語の音が出てこないだけで、彼らは彼らなりにがんばっているんだ。
あとは口から日本語出して、通じる楽しさを私が伝える。
そこが教師の仕事なんだと思えました。
ええ?楽しく授業していいの?
私は見た目から、まじめで堅物でクールな人間だと思われます。
じつは不真面目でいい加減で、ふざけたおばさんです。
初級のクラスで
T:クラスで誰が一番面白いですか?(みんなの日本語12課)
S:クラスで先生が一番面白いです。
と言われたことがあるくらいです。
この先生の授業は笑ったり思いついたことを口に出してもいいのかもしれないと
思ってもらえるまでに1ヶ月はかかるということがわかりました。
どんなに面白いMー1グランプリの決勝でも
きっと前座がいて、笑う準備がされているんです。
授業も同じです。いきなり授業を楽しくやって欲しいと思うのは
こちらのわがままです。
まずは、楽しくやっていいんだという雰囲気を作っていくことが大切。
いわゆる学生との信頼関係です。
この信頼関係を作っていくのがなかなか難しいところではあるんだけど
それはまた別に掘り下げてみようと思います。
盛り上げていくその先に見える景色
クラスがやっといい感じになってくると、また違う景色が見えてきます。
自分の授業がいい感じに伝わっている時と
そうでない時の違いが如実にわかるようになります。
いい感じに伝わる時は大抵しっかりと綿密に準備している時。
いまいちな時は、自分の理解が深くない。または教科書通りに
教えているだけ。
自分で考える「今日はこれだけは持ち帰って!!」というパッションがない時です。
わかりやすすぎるバロメーターが自分の前に現れます。
とにもかくにも、このクラスは大変だぞぉという局面にぶち当たったら
自分が成長する大チャンスです。
後で振り返って、このクラスがあったから成長できたと言えるように
試行錯誤がんばっていきたいと思います。