日本語教師の日記

忘れてしまいたいけど、忘れたら成長できないので恥を忍んで書く日記

【文型】〜といっても

オンライン時代に受け持ったことがある「〜といっても」

今回は教室授業です。

しかも、授業チェックが入ります。

幸い学生たちができるので、こちらが黙っていると

あれこれ言ってくれるのでありがたいクラスです。

 

やっぱり教室はいいね!

導入でクラスのみんなと楽器できる?なんて雑談をしながら

私「ギターが弾けるんですよ。」

S「ええ!」ザワザワ、スゴイ

私「といっても1曲だけです」

S「な〜〜〜んだ」

この「な〜〜〜〜んだ」の空気感はオンラインでは決して味わうことができません。

教室だからこそ 先生がイキってギター弾けるって言ったけど

一曲だけだってよ。チッ!

みたいな空気感を共有することができます。

 

期待を裏切る場合は2パターンある

「といっても」は前件で聞いたことから想像することとは

違ったよということが後件に入ります。

 

『日本語が話せるといってもあいさつしかできません。』

この場合はきっとぺらぺらしゃべるんだろうなという想像とはちがい

あいさつ程度しかできないという現実。

 

そして逆のパターンもあります。

『日本語が話せないからと言っても、簡単な会話はできる。』

日本語が話せないというからまったくわからないと思いきや

簡単な会話はできるんだ!という現実。

 

この2パターンがあるよと説明します。

 

ここ、このふたつの例文をしっかりと板書して

比べさせて、目で見てわかるようにしておくべきでした。

なんならノートに書きなさいとも言うべきでした。

はい、ここが反省ポイントその1です。

 

あるよね〜〜〜〜で済ませてはいけない

A:え?旅行に行ったんですか?いいなあ〜〜

B:旅行と言っても____________。

 

これをチェーンでやったのですが、みんな上手でこんなのが出ました。

B:旅行と言っても、美味しい物を食べただけなんですよ。

 

ああ、あるある。観光するわけでもなくその土地の

美味しい食べ物を食べて帰ってくる

あれ?東京でも食べられたんじゃない?みたいなやつ。

 

文としては正解ですし何も間違えていませんが

コミュニケーションとしてはあと一歩レベルアップができる瞬間がここにありました。

 

B:そうなんですよ。旅行といっても観光地とかは全然見ないで

 美味しい物を食べて帰ってきただけなんですよぉ。

 

ここまで言えたら、良かったよね。反省ポイント2です。

 

おおおおおお!!!!そんなこと自分では全然気がつきませんでした。

すごいすごい勉強になるよね。

日本語を話せるようになったら次はしっかりと

人間と人間のコミュニケーションを意識して話させていかなければならない。

 

教師は勘がいいし、毎日話せない人を相手にしているので

汲み取る力が半端ないんです。

でも、その力は自分でコントロールして封印したりしなくちゃいけないんです。

 

反省、反省。